お子様の近視抑制治療

当院では、マイオピン点眼薬という0.01%濃度アトロピンによる小児期の近視の進行を抑える治療を行っています。
毎日の就寝前に1滴点眼するだけの、非常に簡単な治療法です。

マイオピンの特徴

マイオピンの画像
  • 日中の光の眩しさに影響を及ぼさないため、サングラスもほぼ不要です
  • 眼の遠近調節機能(手元を見る作業)に殆ど影響を与えません。よって近視視力の低下にあまり影響を与えず、近用の眼鏡も不要といわれております。
  • 毎日必ず就寝前に1滴点眼するだけの非常に簡単な治療法です。
  • 各容器(1本・5ml)は両眼用に1か月間の使い切りになっております。
  • 本製品はGMP(医薬品製造管理および品質管理基準)準拠の工場で製造されております。

治療の対象となる方

  1. 主に6~12歳(最高17歳まで)の中程度以下の近視(-6.0D)の方
  2. 3か月に1回の定期受診が可能な方

治療に関しての注意点

  1. 初回は一般の保険診療で、視力・屈折値、眼軸長の測定を行い、他の病気がないかを診察します。
    異常がなければ、仮性近視の除外診断のためのミドリンP点眼液を1本処方して、初回受診時(自由診療開始)に正確な近視の度数を測定した後に初回のマイオピン処方となります。
  2. 点眼薬1本(5ml)は、防腐剤の効果のある1か月間の使い切りです。
  3. 点眼薬のみの受け取りはできません。必ず診察が必要です。
  4. 3か月に一度の定期受診が必要です。最低2年間の治療継続が推奨されています。

治療費用について

この治療は、保険適応外です。健康保険や医療費助成金制度は適応されません。

  診察・検査費(税込み) 点眼薬代(税込み) 合計金額
初回処方時(注1) 1,000 円 3,100 円(1本) 4,100 円
1週間後の再診(注2) 500 円 6,200 円(2本) 6,700 円
3ヶ月毎の定期検診 1,000 円 9,300 円(3本) 10,300 円
  • (注1)初診時ではありません。初診時は通常の保険診療を行ないます。
  • (注2)副作用チェックのための簡単な検査を行います。問題なければ2本追加処方をします。

近視の進行を抑制することが大切な理由

子どもの近視は、主に眼球が楕円形に伸びてしまう(眼軸長が伸びる)ことで、ピント位置がずれることにより生じるケースが多くあります。

近くを見ることが習慣化してしまうと近視になりやすく、一度眼軸長が伸びてしまうと戻ることがありません。
そのために眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するためには重要となります。

眼軸長の画像

低濃度アトロピン0.01%点眼薬が選ばれる理由

低濃度アトロピン0.01%点眼薬は、近視の進行を遅らせる(眼軸長の進展を抑制する)という点で統計的にも臨床的にも有意義な効果が確認されている治療法の一つです。

重篤な副作用の報告はありません。
※この薬の本来の作用により、一時的に瞳孔(黒目)が大きくなりまぶしく感じますが、数時間で元に戻りますのでご心配ありません。

近視の進行を、平均約60%軽減させる良好な点眼薬と言われております。

低濃度アトロピン0.01点眼薬は、最適な 超低濃度(0.01%)のアトロピンを点眼 することにより、近視の進行スピードを 効果的に抑えると同時にアトロピン1% 点眼薬のような不快な副作用を回避します。

グラフ

マイオピンは安全ですか?

シンガポール国立眼科センター(SNEC)のアトロピン0.01%点眼薬を2年間継続した研究結果の安全性については、以下の報告がありました。

  1. アレルギー性結膜炎及び皮膚炎の報告はありませんでした。
  2. 眼圧(IOP: Intraocular eye pressure)に影響を与えないとの報告でした。
  3. 白内障を形成するとの報告はありませんでした。
  4. 点眼終了後も目の遠近調節機能の低下、また瞳孔がひらき続けてしまうという報告はありませんでした。
  5. 電気生理学上、網膜機能に影響を与えるという報告はありませんでした。

診療時間

 
午前
午後

月~金 午前 8:30~12:00 午後 14:00~17:30(受付は17:00まで)
※受付は12:00~14:00の間も行っております
※日曜・祝祭日は休診日となっております
※コンタクトレンズの受付時間は若干異なります。

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